生まれて間もない頃はミルクを飲んで寝るだけだった赤ちゃんですが、みるみる内に大きくなり、それにつれて出来ることもどんどん増えてきます。


そんな好奇心旺盛な小さい子どもがいる家庭では、子どもの手に届く場所に置いてはいけないものがいくつかあります。


今回はその中でも特に気を付ける物トップ3を紹介したいと思います。

第3位 医薬品

親や祖父母などの大人向けに処方された医薬品には、向精神薬や気管支拡張剤、血圧降下薬、血糖降下薬など用法用量を超えて大量に服用すると重い中毒症状を起こす物があります。


子どもにとって身近な大人が、そういった医薬品を日頃から口にしているところを見ていると、当然のように興味を惹かれ、自分でも口に入れたりしてみたくなることでしょう。


自分にも食べられる物だと勘違いしてしまう可能性も十分にあります。



小さな子どもがいる家庭での医薬品の誤飲を防ぐには、普段から医薬品の保管にはなるべく鍵のかかる戸棚や引き出しなどを使う位の注意が必要です。


例えタンスの上など子どもの届かない高い場所に置いても、2歳児などは椅子や箱などを踏み台にして机によじ登り、机の上の棚に置かれていた大人の薬を飲んでしまったという話も聞きます。


子どもの成長を踏まえて、保管場所には十分に気をつけること。また、服用する際は子供の手が届くところに放置せずに速やかに服用することが大切となります。



第2位 タバコ

タバコや吸殻、灰皿などに溜まったタバコの浸出液を子どもが誤飲したという話は、毎年のようにどこかで聞きます。


それほどタバコの誤飲はよくある事例となっています。


タバコに含まれるニコチンには強い血管収縮作用があって、人間が摂取すると毛細血管を収縮させて血圧を上昇させます。そのためニコチンの大量摂取には危険が伴います。


子どもが誤ってタバコの葉を食べたりすると中毒を起こし、最悪死に至ることもあります。


特にタバコの浸出液はニコチンが吸収されやすい状態にあるため大変危険です。



火の始末などのために、喫煙者が水を入れた灰皿や空き缶などを使うことがあります。


しかし、小さい子どもがいる家庭には、そういった吸殻や浸出液を子どもの手が届く場所には決して置かない、使用後は速やかに片づける、といった注意が常に必要です。

第1位 ボタン電池

小さい子どもがいる家庭で手に届く場所に置いてはいけない物として、ここ最近多数の誤飲報告を聞くようになり、かつ、危険性が特に高い物が「ボタン電池」です。


「ボタン電池」は小さな円盤状になった電池で、身の回りの様々な電気機器や玩具などに使われています。


ボタン電池を誤飲した事故を子供の年齢別にみると、誤飲事故の件数は1歳が突出して多く、次いで0歳、2歳が続いています。


ボタン電池は暮らしに身近で、子どもの手が届く様々な玩具などに使われていることから、子どもが誤飲する可能性が高いようです。


しかも誤飲した際の危険性が高いため、特に注意をする必要があります。



子どもがボタン電池を誤飲した場合、気管を塞いでしまい窒息を起こすという危険の他に、もう1つ、ボタン電池が粘膜などに接触して「化学やけど(化学熱傷)」を起こすという危険があります。


飲み込んだボタン電池が食道の内壁に貼り付くと、電気分解によって電池の外にアルカリ性の液体ができます。この液体はタンパク質を溶かす性質を持っているため、ボタン電池と接触した粘膜に化学やけどを引き起こすのです。


アルカリ性の液体の作用はとても強く、食道や胃の壁を短時間で傷つけることがあります。


また、飲み込んだボタン電池が胃に達すると、酸性の胃液によって電池が腐食し、中身(電解液)が漏れ出す可能性もあります。


アルカリマンガン電池などは、中身のアルカリ性物質が漏れて胃の内壁を損傷する危険があるのです。



今回挙げた物以外の物であっても、万が一子どもが何かを誤飲してしまったら、医療機関へ行き専門の医師に診てもらうことが大切です。


決して素人判断はせずに、医療機関での受診をお願いしましょう。


ボタン電池や医薬品など、私たちにとって身近な物でも、小さな子どもが誤飲してしまうと、取り返しのつかない事態に発展してしまう可能性があります。


誤飲をしないために、日ごろから小さな子どもの手の届く範囲には、誤飲しやすい小さい物を放置しないようにすることが大切です。


定期的に家庭でのチェックをして防ぎましょう。